2016年4月14日に始まった熊本・九州の震災で、一部で支援物資の受付が始まっています。近隣の福岡市での支援物資は、飲料水(ペットボトル)、トイレットペーパー、紙おむつ(子供用と大人用)、未開封新品タオル、未開封新品毛布、生理用品が募集されています。熊本では、ウェットティッシュや粉ミルクも募集されていたようです。近隣ではない場合は、一般人から出せるもののなかでは、義援金が現実的で有効な手段です。自治体に義援金を寄せても緊急用に使われるかというと怪しいと思いますので、ボランティア団体の中で信頼できると思ったところに出すのが良いと思います。長期的には「ふるさと納税制度」で寄付を寄せると良いと思います。

一方、被災地ではライフラインが絶たれたり住居が居住不可能になったりするために、上記の支援物資だけでは基本的な「衣食住」が満たせません。食料と調理手段および食事手段、雨露をしのげるシェルター、明かり、などが必要になる他、東日本大震災の時には情報を得る手段として携帯ラジオ、携帯電話、スマートフォンが活躍しました。これらを少なくともしばらくの間まかなうことが必要になります。

こういったものを普段から準備しておくと良いのですが、これらはキャンプ用品、登山用品があれば、電源と携帯ラジオを除いて必要十分になります。

支援物資と、その過不足

災害があるといつも不足が叫ばれる、飲料水、トイレットペーパーや毛布、生理用品といった生活必需品ですが、少なくとも個人で用意出来る数の製品を個別に送るというのはあまりよい考えではないようです。災害対策ボランティアのNPO団体「レスキューストックヤード」のウェブサイトに情報が沢山載っていました。

  1. ものが不足するのは、ものが無いからではない
  2. 届いた時には必要とする物が変わっている
  3. 個人の物資支援はむずかしい
  4. 保管も処分もお金がかかる
  5. 「まだ使える」ものと、「これなら使いたい」もの
  6. 送るときに注意したいもの
  7. ものは金に替える

出典:『支援物資等を提供する』(レスキューストックヤード)

だそうで、特に「届いた時にはもう充足していて、保管・処分に現地(もしくは中継団体)でお金が負担させてしまう」という点が重大です。また、保存食は自治体に保存されている分もあったり、企業が提供したりもすると書かれています。そういえば、今まで働いたことのある大学、病院、企業等は職員・患者さんが数日耐えられるように飲料水と保存食を備蓄していました。期限が来ると(特に公立だと)廃棄されたりするので、もったいないなとおもったりもしたのですが、とにかく備蓄はされていたのです。

売り切れたモノたち

東日本大震災の時に各地で売り切れて品薄になった物は、誤報で買い占められたものもありますが基本的には災害時に必要なものです。

  • 飲料水
  • 食料品
  • 携帯ガスボンベ、ライター、携帯用ガソリン(ホワイトガソリン)
  • 懐中電灯、ヘッドランプ
  • 電池、携帯充電器、ポータブル電源
  • ラジオ(電池式、手回し式、ソーラー式など)
  • 防じんマスクなどマスク類
  • 毛布など防寒具
  • 生理用品、紙おむつ
  • トイレットペーパー

太字で書いている6項目は、確かに災害時でなければ個人で使うことはそれほどないもの達です。下の3つは、災害ではなくても日用品として家にあるはずのものですが、災害で住宅が被害を受けた場合には失われるために需要が生じるものです。全国的に品薄になっていましたが、主に「生産が落ちる」「在庫がなくなる」という噂による買い占めが原因として大きかったようです。

あると役立つモノ(ほとんどキャンプ用品)

持っていたら災害時に役立つものを挙げていくと、ほとんどがキャンプ・登山用品になってきます。理由は簡単で、ライフライン・交通手段がない状態で数日過ごすための道具がキャンプ用品・登山用品だからです。

  • 着替え(登山で使うような、防臭・速乾素材のものは高性能です)
  • 透湿防水素材のレインジャケット(防寒具を兼ねます)
  • 防水の袋、もしくはリュックサック
  • 丈夫な靴、できれば釘の踏抜き、ガラスの破片があっても怪我をしない、軽減できるもの。(登山靴か安全靴ですが、安全靴は普通は持っていないので。買ったまま置いてあると靴ずれを起こして怪我につながるので、慣らし必須)

  • 保存食(アルファ米、レトルト食品、乾物等)
  • 飲料水(トイレのタンクの水というものよく挙げられますが、トイレのタンクに溜まった水を使うなら、時々掃除・除菌しましょう・・・開けてみると目を覆いたくなるほど汚いです)
  • 携帯コンロ(登山用は軽量小型で高熱量です)、燃料(カセットボンベもしくはイワタニ・プリムスなどの専用品、ガソリンなど)、点火器具(ライター)
  • 携帯用食器(紙皿でも・・・)、できればサランラップ(洗わなくて済むので。特に紙皿はサランラップがなければほとんど再利用不能です)
  • ナイフ、包丁、ハサミなど
  • 軍手

  • テント、ツェルト、キャンプシート
  • 暖房器具としての携帯コンロ、使い捨てカイロ等
  • 寝袋、寝袋用マット(ダンボールでも代用可能、でも水濡れに弱い)
  • トイレットペーパー(通常用途以外に、濡れた服を緊急避難的に少しでも乾かすためだったり、手や食器を吹いたり、ティッシュ代わりに鼻紙に)
  • 照明器具(ランタン、ヘッドランプ、懐中電灯など)
  • ゴミ袋

情報器具

  • 携帯ラジオ(登山用品には含まれます)、無線機、トランシーバー(登山用品に時々含まれます)
  • スマートフォン(電源が潤沢ならラジオ、照明器具の代わりにもなりますが、電源効率はよくありませんので、専用品でないとすぐバッテリー切れします)

キャンプ用品には多分入っていない必要品

  • 生理用品
  • 常備薬、常用薬、消毒薬、薬手帳
  • おむつ類
  • 追加の食料、飲料水
  • ガムテープ
  • マスク、(耳栓、アイマスク)
  • (余裕があればヘルメット)

キャンプようのバッグには多分入っていないものでは、上記のようなものです。怪我をした時に、最近は消毒を最低限にして早く綺麗に治すというのが流行りですが、十分に洗浄できることが前提なので出来ない可能性があるときは消毒薬です。

防寒具や寝袋は、どんなものでもあればないより良いですが、ダウン製よりも合繊のほうが水濡れ、継続使用による汗に強いので、重量・嵩が気にならなければ合成繊維のほうが向いています。匂いませんし。

常備薬が足りなくなった時に、いつもかかりつけのクリニック、病院へ掛かれるとは限りませんし、クリニック・病院も被災して情報が失われていることもあり得ます。薬手帳を持っていれば、なんとかなる可能性があるので、持っていれば安心です。

非常持出し袋と、チェックリスト作成、点検

非常持出し袋としてセットになったものも売っていますが、中身を把握し、古くなったものは新しくしておくことが重要です。僕も昔作った非常持ち出し袋があるのですが、帰国してからチェックしていませんでしたし、どこに置いたのかも忘れていました。有りがちですが、これでは備えには足りません。

年に一度は点検して特に水や食料品、医薬品などの更新と、電池類の期限確認をしましょう。電池は使わなくても摩耗します。電池はエネループのような充電池でもよいですが、年に一度は充電しましょう。乾電池なら、携帯ラジオにはアルカリ電池やオキシライド電池でなくても安価なマンガン電池で良い(というよりもそちらのほうが向いている)ですが、懐中電灯やヘッドランプ等にはアルカリ電池などのほうが良いです。豆電球よりもLEDライト、特に最近の高効率LEDは電池消費も少なく高性能です。100ルーメン/ワットを超えるものが手に入れば良いと思いますが、特に中国製のものは表記されている効率・明るさがなかったり、経年劣化に弱い傾向がありますのでテストしておきましょう。

点検・更新の時期は、学校・職場の防災訓練に合わせたり、何かの記念日、正月など忘れない日に・・・。家に置いておくのに加えて、移動用車両に懐中電灯と電池は載せておくと安心です。非常時に非常持出し袋を持ち出せるかは運次第ですが、玄関に近いところに置いておきましょう。

非常持ち出し袋に入れておきたいアイテムの種類は、インターネット上を検索するとたくさん出てきます。

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