研究者のための「ResearchGate」というソーシャルネットワークサービス(SNS)があります。そういう物ができたよという話はどこかで聞いたことがあったかも知れませんが、最近まで全く興味もなく参加していませんでした。

最近、使い始めてみて結構便利ではありますが、賛否分かれるサービスです。時々しか使います線が、使ってみて機能などをまとめた記事『研究者用SNSのリサーチゲートの色々な機能』を別に作成しました。

ResearchGate

2008年5月にスタートした、それほど新しくはないサービスです。研究者用のSNSで、一見クローズドなのですが検索から飛んでいくと中を見ることが出来ます。(ログインした場合のほうが情報は多いです。)

何かのコンテンツマネジメントシステムを使っていると思うのですが、少なくともWordPressでもJoomlaでもありません。Drupal??

加入のページをみると、「会員700万人、ノーベル賞学者45人が参加しているよ!」と背中を押してきます。

あの、マイクロソフトの創業者で世界一の大富豪、ビル・ゲイツ氏(Bill Gates:William Henry Gates III)が出資して支援していたことでも有名です。(参考:『Bill Gates Backs "Open Science" Social Network ResearchGate In Push For Nobel Prize』)

中身は??

他のSNSである、Twitterやフェイスブック、LINEなどとは一線を画しています。

論文リストや共著者リストが並び、被引用回数や、ResearchGate内で何回情報を閲覧されたか、アップロードしている場合には何回ダウンロードされたか、などを見ることが出来ます。

著者の名前検索では、登録した人しか出てきませんが、登録していない場合でもその人の論文リストを見ることが出来ます。ただし、自動で収集してくるのでかなり間違いが多いです。

研究者の格付け?

見ていると、独自要素のように見えるインパクトポイントという要素が目に付きます。名前的にはインパクトファクターから計算されるものかなという気がします。

計算方法が謎なのですが、ネット上の意見では、

  1. ResearchGate上で閲覧された回数から算出されるもの
  2. インパクトファクターを足しただけ

という2つの意見がありました。僕の場合は、2)インパクトファクターを足しただけでした・・・・。

ディスカッションしていたスレッド『ResearchGate Impact points』(ResearchGate)では、突然数値が変わったという意見もあったので本当の計算方法は不明です。

もう一つ、RGスコアというスコアがあって、論文の数や他の人とやり取りした数、フォロワーの数などから算出されるようです。

インパクトファクター

科学論文を掲載する雑誌ごとに毎年算出される数字です。大雑把にいうと、雑誌に載っている論文が出版後一年で引用される回数の期待値です。(正確には、2015年のインパクトファクターは、2014年に出版された論文と2013年に出版された論文が2015年に引用された回数の平均値) 値の意義などについては計算しているトムソンロイターのページ『インパクトファクターについて』をどうぞ。

なんとなく、誰にでもすごい研究者かどうかというのが分かりやすい数字なので、研究費・ポストを取るためにインパクトファクターが高い雑誌に論文を投稿する習慣があります。

参加無料

参加するときに、アカデミック、企業、その他から選んで登録をします。少なくともアカデミックは参加無料です。サービス継続・拡大のための収益がどこから生まれているかですが、今のところあからさまないわゆる「ウェブでよく見る広告」はなく、「求人広告」をサイト上に載せています。載っていますが、「JOBS」という項目をクリックしなければ出てこないので邪魔にはなりません。プロフィールを入れることで求人広告が最適化されるようです。

メール通知機能

たとえばISI Web of Science(ロイター運営、インパクトファクターを出しているところ)でも、設定しておいた条件に合う論文が出た場合通知してくれるのですが、面倒です。

ResearchGateの場合、自分の論文が引用された場合だけではなく、共著者が他の論文を出した場合でも通知してくれます。それだけではなく、フォローしている人が誰をフォローしたとかそんなことまでメールしてくれるので、ほとんど開けることなくメールボックスを圧迫したまま眠っています。(通知させる内容は選択できます)

気に食わない点

気に食わない点がいくつかあります。一つは、論文をアップロードするように著者にリスクエストする機能がついており、アップロード出来ます。誰がアップロードしたのか記録に残っているのですが、筆頭著者でも責任著者でもない人でもアップロードできます。

それよりも、有料で販売している論文を誰でもダウンロードできるようにしてアップロードしているのです。アップロードしている人は自覚しているのでしょうか?

論文を投稿して雑誌に掲載される場合、ほとんど間違いなく著作権移転の書類(Copyright Transfer)を出さなくてはいけません。著作権は基本的には出版社にあるはずです。

ただし、たとえばアメリカで国からの研究費を使用して研究した場合、出版されてから一年後にはNIH(アメリカ国立衛生研究所)の運営するPubMed Centralに無償で誰でも閲覧できるようにアップロードする義務があります。この場合でも、論文の出版された形式ではなく、最終原稿をアップロードすることも多く、センシティブなはずです。

著者の著作権ついては少し古い(2007年)ですが、金沢工業大学教授の方のブログ『自分の論文を自分のWebで公開していいかという著作権の話』(露本伊佐男のブログ)で考察されています。

 

もう一つ、気に食わない点は、プロフィール画像にこれはどうですか?と、僕の写真を含むいくつかの写真がサジェスチョンされます。研究室のウェブサイトから拾ってきたものであるのが一目で分かる写真です。

 

でも、使いやすいことは使いやすいですね。デザインもシンプルで好きです。

 

登録した理由

僕がResearchGateに登録したのは、論文の共著者からのメールがきっかけです。

email invitation to ResearchGate

直接送られてきたわけではなく、ResearchGateから共著者の名前で送信されています。これが詐欺メールだったら、引っかかっていますね。

最近、標的型のウイルスメールが非常に多いそうで巧妙化しているようです。参考:『今どきの攻撃者は“怪しい”添付ファイルなんて送ってこない』(ITmediaエンタープライズ)

避けられるかどうかは運次第なところもありますが、『セキュリティソフト』は入れておくとして、メール専用パソコンを用意するような仕事ではないですので、Google Docsで開けば良いのかなと思ってみたり。

Google Apps Scriptというマクロっぽいものはありますが、ファイルに埋め込まれていて自動実行されるわけではなさそうですので。(要確認)

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