2016年2月、ニューヨーク州のニューヨーク市近郊にあるIndian Point(インディアン・ポイント)原子力発電所で放射能漏れ事案が発覚しました。

事故や事件ではなくて、事案と書いているのは、特に誘引になるような事故があったわけではないし、外部から指摘されただけで原子力発電所側が報告したものではないからです。ニューヨーク州知事の命令で調査が始まっています。

インディアンポイント原子力発電所の放射能漏れ

ニュースを見ると、かなり嫌な感じがします。

発見された核種は重水素(H3:トリチウム)で、最近福島第一原発で報じられている核種と同じ放射能です。メルトダウンしてしまった福島とはその他の状況はまるで違いますが、検出された濃度が基準の650倍で(日本と同じく)健康被害の出るレベルではないと原子力発電所側は発表しています。

発見されたのは複数の井戸水からで、敷地内にあるものなのかどうかはわかりません。ただ、飲水にすでに混入してる可能性があるのと、立地が危ないです。

 インディアンポイント原子力発電所

インディアンポイント原子力発電所は、ニューヨーク州にあります。ニューヨーク州は意外と広くて、アメリカ最大の都市、ニューヨーク市は一番南のちょっとだけの部分です。北はカナダとの国境まで広がっていて、2015年に囚人が逃げ出して逃亡していたのもニューヨーク州です。ナイアガラの滝があるのもニューヨーク州です。

なので、原子力発電所があるのは北のほうなのかなと思って、地図を見てみたらびっくりしました。なんと、ニューヨーク市から40キロしか離れていません。東京から近くて廃炉作業中の東海原子力発電所(茨城)や名古屋と東京の間にある浜岡原子力発電所、京都・大阪に比較的近い美浜原子力発電所、などと比べられないほど近いのです。

車でマンハッタンまで1時間強です。しかも、ニューヨークの横を流れるハドソン川に作られている発電所です。ニューヨークの水源地としては使われていないのでその点は安心ですが・・・。

環境基準

トリチウムは、原子炉の稼働に伴って作られますが、希釈して常に放水されています。生物濃縮をされにくいと言われているらしく、ある程度の放出が容認されているのです。

今回のインディアンポイント発電所の事案では、それを超える濃度のトリチウムが検出されたためにニュースになっているのですが、ブルームバーグの記事によると運営会社のEntergyは社内基準以下なので問題ないと回答したそうです。が、それはアメリカの国家基準の1000倍以上だそうです・・・。

Increased levels of tritium, a radioactive isotope of hydrogen, were found in three monitoring wells out of several dozen at the plant, New Orleans-based Entergy said in a statement after New York Governor Andrew Cuomo on Saturday ordered an investigation into the incident. While the levels don’t meet company standards, they are more than a thousand times below federally allowed limits and represent “no health or safety consequence to the public" Entergy said.
出典:『Entergy Says Indian Point Nuclear Plant Leak Isn't Safety Risk』(Bloomberg)

 流石に、適当にも程があるだろうと思うのですが、どうでしょう?

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